小渋川のカモシカ

主人公　今井香乃は超人工頭脳、greyを完成させるが、二人の会話は縮退を知りながらのものに、だが、4次元の言語の開発に集中して、双方の「会話」が行われる。周囲は否定的だが、女と機械のこの頭脳にかける、モチベーションは遂に時間を。やがて、崩壊の序章の中、始まる、挑戦は、ESPを越え、気づくと、人のいない椅子が、直ぐに判断して、greyを引き出す。遠いアステロイドでの事故の結末は、「死からの脱出」へ、春5月の東京は、春風の街角。一瞬、交錯する意識、そして、それを見抜く文屋。何故、その町が「地図に過ぎない」かの理由を。だが香乃の眼は「知覚力」に繋がり、行き過ぎる記憶のやり取りは。「時間を知る」、医者の知能を越えて、二つの次元は、one action で、繋がる。　一瞬の眩暈が走るが、「多重化」した頭脳は、変わらない同じ人格を。松原通の店へ、連絡。内裏の百鳥居のトンネルは、火星を吸い込んで行く。火星の重力場でのスイングオーバーは超低空、2万メートルで、500km/s　に加速。3番目の定数を無効にする、micro/macroのテクノロジーは亜空間のフェルマー領域で、言語を積み上げて行く。最外殻のジュピターに4or５の「レーザーアーム写像機」をexclusive　ORに当たる４大衛星の確率の中で、言語の逆行時間を。ロジックの共振は亜空間と共鳴、徐々にべべルテンソルが、巨大な宇宙空間システムは消えて行く、残った５度以外の、ホワイトホールはロックフェルANGULに消える。

micro/macro theory は太陽系の運航の、縮退現象を300年間のデーターから仮定し、

ロジックの確率化で、「ある種の言語」を、高密度の現象で、レーザーの畳み込みで4次減少へ、あとは、「時間の無効化」で、起きた現象を事実上抹消。

　ある種の眩暈がおきて、香乃はテーブルに手をついた。1分ほどして、眩暈は消えたが、窓枠の光景とdisplay上の画像は、明らかに、あの「写像」の存在を示していた。何故かチェックしたsystemはあてはまった。 　triangl　scopeならその恐るべき映像を、見れたが、順序の変更の繰り返しは、人の言語能力が優って、イニシアティブを。近未来、近過去の往復で空間を操っていく、最小公倍数・最大公約数のtrackを保持できるのは、香乃だけで、山本の適性を恨んだが、大鹿村にヒメギフチョウが飛び出す、気温の上昇は、アガギヒメにも似た不思議なものだった。

　明らかに、香乃の影響で、近くのイタリアンでパスタを食べながら、香乃に連絡を取った。

　「どうかね、ここへ来てみないですか、いや、ちょっと気になって。そう、例のものが、混じって、ええと、32%位だが。」

　その2，3分後、メールが、勿論、シークレットpacketだが、

急に好転しだしたらしい。とはいうモノの、春霞に陽光の親王の里は、本当に穏やかだったか、家の周りでも、タイスは違う飛翔を続けていた。　それが、山本の力で、精妙さでは。

　翌、7日後、香乃は似合い過ぎる和服で、大鹿を訪れた。少し印象が記憶と。だが、その京都弁は確かに彼女で、一瞬の太陽光のdelay後、話に。急いで居たが、1日、泊っていくことに。だが、もう1週間、オオイチモンジの幼虫がいくらでもいるのは、理由があるが。大鹿街で着るものを。ティシャツにジーンズ姿で、二人は、小渋川沿いの、荒川岳の登山のルートを見て回った。

「ここは、雨が急変する、ここを通らずに行くしか。」

香乃のブロニカECは、Nikkorで、山本のF2と同じスピードでシャッターが。持ち帰った幼虫は2か月を待たずに羽化するだろう。

　イタリアンのマスターはここ一週間で10kg痩せた。

「雷が来そうですね。」

　本当に30分もすると、雷鳴が、至近距離で、　

「もう聞こえない、何も。」

　架空地線は理論通り働いたが、記憶はそうはいかず、山本は覚悟の応答で終始していた。だが、もう恐れないことに。

「これ、ササギマダラの蛹、」

宝石のような美しさだった。大鹿には居るわけが無いが、微速度撮影に。

「沖縄へ行こうか、撮ってみようよ。」

BOING787のランディングまで、30分、空港が見えてきた。もう、初夏だった。